カーディガンズにも負けない、パーフェクトなポップの魔法。

Sally Shapiro

Jackie Jackie

1,500 yen 12inch/POP,Electro/GER
Disc:4 jacket:4.5 sound:4.5   ※レコードの状態につき、5段階評価を行っています。5が最高、1が最低です。
盤キズ殆ど無し、若干盤ソリありますが音には問題なし、ジャケットきれいです。

スウェーデン、そしてポップというキーワードで思い出されるのが、カーディガンズ。カーディガンズ好きにも、ハウス好きにも、何よりポップミュージックが好きな方に、このレコードをご紹介します。本作はスウェーデンの歌姫との呼び声も高い、Sally ShapiroがドイツのレーベルPermanent Vacationから2008年に発表した12インチです。Junior Boysのリミックスも収録されているので最近流行のエレクトロ・ディスコという流れかと思いきや、収録されている全4曲のうち前述のJunior Boysリミックスを除く3曲が、横ノリのポップミュージックという仕上がりです。
まずA-1「Jackie Jackie(Spend This Winter With Me)」(試聴は本曲)では、曲のタイトルどおり冬の凛とした、でも儚い青空を思わせる程に透明感溢れるSally Shapiroのヴォーカルと、粘り気のある裏打ちのイナタいビートを中心に構成される仕上がり。ポップにして、フロアで大音量で聴いてみたいと思わせる完成度の高さです。
一方でB-1「Jackie Jackie(Junior boys Dub)」は、適度に抑制されたバウンシーなビートとパーカッションを中心に据え、そこにエレクトロニカな雰囲気をプラス。ディスコ・ミーツ・エレクトロニカという風情で、このバランス感覚は昨今のエレクトロシーンでは秀逸でしょう。そして個人的にはB-2「Jackie Jackie(Dyylan's Subzero Nocturne)」がイチオシです。こちらはヴォーカルを殆どそのまま残しビートレスに仕上げた作品で、純粋に歌ものとして、最高にロマンチックです。包容感のある、でもひんやりとした感触のシンセサイザーが次々に重なり、そのロマンチック風情を煽る煽る。歌ものだけに普遍的、と思わせる一枚。

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