「ライブ・イン・代々木」の元祖は、ニューミュージックの元祖でもあった。

Chage & Aska

Live In Yoyogi Stadium

3,800 yen LP×2/Pop,Rock/JPN
Disc:4.5 jacket:4 sound:4.5   ※レコードの状態につき、5段階評価を行っています。5が最高、1が最低です。
盤キズ殆どなし、ジャケット若干スレあり。オビ付き。

この品揃えの中に、チャゲアス?ジャケットに書かれているアーティスト名を見て、そんな風に思った人も多いかもしれません。いまからざっと25年前の1983年9月30日、代々木スタジアムこと国立代々木競技場で開催された、チャゲアスのコンサートを収録したLP2枚組。ライヴ盤という特質のせいか彼らが何度もブレイクした後も復刻されず、公式音源の中で唯一CD化されていないものになってしまいました。

いまでこそ代々木第一体育館は、ビッグ・アーティストが武道館の次に踏むステージとして定着していますが、この場所をライヴ会場として初めて使ったのはチャゲアス、そう、このレコードに収録されている一夜なのです。そういった意味でも、日本の音楽史におけるひとつの特別なレコードと言えるでしょう。

内容はと言えば、とても通好みというか、当時の彼らを知らないひとは多少面食らうかもしれません。第一期ブレイクのきっかけにもなった、今も人々の記憶に残る「万里の河」も収録されていないし(ライヴそのものでは演奏されているのに、収録しない意地のはり方がちょっと微笑ましくもある)。ただ、2枚のレコードのすべてからみなぎるのは、彼らの、音楽に対する信頼と、自分たちふたりが声を合わせて歌うことに対する自信。演歌とグループサウンズと歌謡曲と、まだまだ日本の音楽シーンが細分化されて相容れない時代に、「ニュー・ミュージック」なんて大層な看板を掲げて風穴を空けようとしていた25,6の若者の勢いが見事にパッケージングされています。

※試聴は有名曲「ひとり咲き」です。本LPに「ひとり咲き」は収録されておりますが、本LPと試聴音源は、同じ音源ではありません。

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