これがバレアリック。朝焼けを迎える最高のシンセサイザー。

kaito

Color of Feels

1,500 yen 12inch/techno/GER
Disc:3 jacket:4 sound:4   ※レコードの状態につき、5段階評価を行っています。5が最高、1が最低です。
盤キズ多少ありますが音には殆ど問題ありません。ラベル小さな書き込みあり。
シンセサイザーを軸に据え、「たゆたう」という言葉がしっくりとくる良質のテクノを生み出すHiroshi Watanabeの別名プロジェクト、kaito。本作はそのkaito名義でドイツのKOMPAKTよりリリースされた1枚です。名門、バークリー音楽学院で音楽を学んだ彼の作品は、いわゆるアシッド・ハウスと呼ぶにも少し違う気がする、バレアリック・テクノとでも呼ぶべき作品です。アシッドハウスの特質である浮遊感のある上モノと、テクノ特有の心地よい4つ打ちのコンビネーション。明け方なんかに聴こうものなら、間違いなく朝焼けの風景が脳裏をよぎることでしょう。
ところで、そもそもバレアリックという言葉は、かの有名なイビザを始めとしたバレアリス諸島でのDJプレイのマナーが語源になっていると言われています。そういう意味では、米国で音楽を学んだkaitoのシンセサイザー中心のサウンドをバレアリックと形容するのは異論あるところかもしれません。しかしバレアリックがアシッド・ハウスと出会い、セカンド・サマー・オブ・ラブへと発展していったことを考えると、あながちkaitoの作品をバレアリックと形容することも間違っていない気がしますし、何よりバレアリックというジャンルには明確な定義がありません。私の中のバレアリックの定義は、シンセ、浮遊感、そして朝焼け。いずれも満たす本作は、バレアリック名作という他ありません。Color of FeelsとAs Time Goes Onの2曲を収録。
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