ハワイアン・アシッド!…ところで、何、それ?

Krikor

Disposable Elvises EP

1,500 yen 12inch/Minimal,Tech,Electro/French
Disc:4.5 jacket:4 sound:4.5   ※レコードの状態につき、5段階評価を行っています。5が最高、1が最低です。
盤キズ殆ど無し、ジャケットも四隅多少ダメージありますが、きれいです。

ハワイアン・アシッド。そんなジャンル、聞いたことないかもしれません。それもそのはず、なにせこのジャンル、先程私の頭に浮かんできたばかりのフレーズだからです。しかしこのレコードに触れたことがある方は、きっと誰もがハワイアン・アシッドという言葉に納得するはずです。本作では、それほどまでに見事にハワイアンとアシッドが融合しています。
まずオリジナルのトラックを作成したのが、KrikorというフランスのDJです。そもそもこのKrikorの作るトラックは、昨今のフレンチエレクトロの影響を色濃く受けているというか、少しヒップホップの血も混ざりつつ、アシッド色の強いものでした。その彼がハワイアンを再構築したら…というのが本作の流れです。そして本作はKrikor自身のセルフリミックスも含め、様々な形でリミックスがなされた作品集です。
まずA-1が彼のセルフリミックス。そもそもハワイアンなので、基本となる音は丸く柔らかです。その柔らかな音を殺さないよう、打ち込みの音も丸い音を中心に据え、アシッドのウニョウニョとした音も、柔らかめの音をチョイスしています。その結果、ヒンヤリとしたミニマル・テックとでも呼べるような仕上がりとなっています。ハワイアンで音も柔らかいのに、なぜかヒンヤリした感覚を覚える不思議。しかし全然不穏な冷たさではなく、逆にその冷たさがとても心地良しです。
その他、バリエーションに富んだ4種リミックスを含む、全5曲。他のリミックスもディープ、ミニマル、ダブなど、それぞれに様々な表情を持った仕上がり。聴きごたえ十分な12インチです。

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