ブラスの幅の広さを実感させてくれる1枚。カリビアンにスピリチュアル。

Pigbag

The Big Bean

2,000 yen 12inch/Pop,Jazz/UK
Disc:4 jacket:4 sound:4   ※レコードの状態につき、5段階評価を行っています。5が最高、1が最低です。
盤キズ若干、ソリも若干ありますが音への影響殆ど無し、ジャケット四隅に若干ダメージあり。
Pigbagといえば「Papa's Got A Brand New Pigbag」のヒットが有名なところで、逆に言えばそれ以外の曲の知名度はいまひとつといったところでしょう。この「Papa's~」は曲名からも明らかなように(JBの曲から取ってます)、ファンクやスカの要素を含んだ、夜を感じさせるジャズナンバーです。しかしここで紹介する「The Big Bean」は一転、陽気なカリビアン・ミュージックを私たちに届けてくれます。ブラス主体のメロディラインは相変わらずなのに、なぜこんなにも陽気に聴こえるのかといえば、それはきっとマリンバのおかげでしょう。また、ホーンのアドリブも勿論狙ってのことでしょうが、どこか気が抜けている風で、それがまた柔らかくて最高です。曲の中盤ではキックとホーンだけのブレイクがあり、ここからボンゴが入ってベースが入って後半へ繋がっていく、畳み掛けるその展開も自然と腰が動いてしまう程にかっこいいです。ここのブレイクだけでも、聴く価値十分だと思います。
一方のB-1「Scumda」は、ピアノとボンゴを主軸に据え、音の厚みを抑えた非常にスピリチュアルなジャズです。最初は「?」だったのですが、これが聴く程に素晴らしい。いわゆるスピリチュアル・ジャズに分類できるかといえば微妙ですが、深い緑の森や、そこにかかる霧を思わせる、という意味では十分にスピリチュアルであると思います。全2曲入り。
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